2月3日は節分。

昔は立夏、立秋、立冬、それぞれの前日のことを節分と言っていましたが、現在では立春(2月4日頃)の前日を節分といいます。 節分に行う豆まきは、季節の変わり目に起こりがちな病気や災害を鬼に見立て、それを追い払う儀。2023年は通常通り2月3日が節分となりますが4年おきに2月2日が節分になります。

先日、日本人会理事数人との会話の中で、興味深い話題になりました。
「あれ?出身地によって思い出が違う?」
そこで、地域によって違う節分の風習を調べてみました。

東京・神田出身の理事が幼少時代の節分の思い出を語ってくれました。
「神田明神の節分祭が有名です。が、子供のころの記憶として残っているのは、自宅で豆まきをした思い出。「鬼は外」で豆を外にまくのに「福は内」でも豆を外にまいて祖母に「違うでしょー」と言われていました。現在は節分というと恵方巻販売合戦になっていますが、東京には恵方巻の習慣はなく、「稲荷寿司」(おいなりさん)を食べていたような記憶があります。幼少の頃の記憶は食べたことぐらいしかなく、習慣として行っているだけ。節分の意味など教えられた覚えはなかったため、今回なぜ稲荷寿司をたべていたのか調べてみました。するとどうも、「神様の遣いである狐の色を連想させる油揚げをお供えすることから、この日には「いなり寿司」が食べられていた」ということです。」

関東地方では「いなり寿司」そして「けんちん汁」が振舞われます。
では「恵方巻」は?
こちらはもともと関西が始まりで、全国的に有名になったのは2000年代に入ってからのよう。その年ごとに縁起がよいとされる方角(恵方)を向いて食べると、無病息災につながるとして食べられるようになりました。近畿地方ではいわしを焼くにおいがきつい為、魔よけにする風習もあるとのことです。そのほかの地域では、四国で「こんにゃく」を食べる風習がありました。食物繊維が豊富でお腹(体)をきれいにしてくれることから、身を清める儀式として、節分以外にも大掃除の時期や、冬至に食べられています。

また、豆まきというと「大豆」が代表的でありますが、北海道・東北・信越の一部では雪の上でも落花生は拾いやすく殻付きの為、衛生的で食べ物を粗末にしないということから「落花生」が使用されていました。

鬼が石を投げてできた町と言われる群馬県の鬼石地域では、「福は内、鬼は内」と鬼も招き入れる掛け声が風習のよう。群馬県以外にも鬼を祀る神社がある場所では同様に鬼は内に入れるそうです。

私は母が大阪、父が東京出身ですが、まだ帰宅しない家族がいる時には「福は内」だけで「鬼は外」が言えませんでした。検索しましたら、外にいる家族が鬼になってしまうという言い伝えが実際にありました。他県から追い出された鬼を迎えてあげる、というなんと優しい地域もあるそうです。

グアム島で暮らしていますと、現在の日本の流行音痴になりがちですが、今年の日本では恵方巻サンド、恵方巻トルティーヤなど、洋風な巻物も登場しているようです。

皆様はどのぐらいご存じでしたか?

投稿者 A.Y

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