◎2021年度(第51回)グアム日本人会 定時総会開催報告(その2)
4月20日に開催されたグアム日本人会定時総会の2021年度活動総括および会計報告です。
2021年度 会長総括 2022年4月20日
グアム日本人会会長
佐藤 光男
2021年度は2年目に突入したコロナウィルス渦との闘いの継続でした。例年の行事であるリレーフォーライフや各地での慰霊行事等は次々と中止されてしまい、残された実施可能な行事は「日本人会秋祭り」に絞られました。しかし、例年と同様にイパオ公園での開催には衛生安全上無理であることから、代替え案としてUOGのフィールドハウスにて参加登録制での開催を検討致しました。そこで、UOGのクライス学長へ秋祭りの開催会場としてお借りしたい旨をお願い申し上げたところ、「喜んで活用して欲しい。秋祭りの会場となる事は名誉な事である」との主旨のお言葉も頂きました。その後、実行委員会で具体策を検討していたのですが、8月頃からグアム島での感染者が急増したのです。実行委員会の結論は「秋祭りの対面的な体験こそがあの感動を呼ぶものである。」との結論に達し、残念ながら2年連続の秋祭りの開催中止の決定となりました。
それでも、青年部と教育部の熱意は高く「非対面的なイベント」開催の検討を始め、11月末にTV番組の作成を中心とした「Japan Exploration in Guam 2022」の開催を理事会で決定。その後、日本国総領事館との共催形式にて「JCEG 2022」を企画・制作し2月19~27日にTV番組の放送、YouTubeメッセージ、Instagramでのライブ中継を行いました。これらにはグアム知事・副知事らがYouTubeへご出演、JET卒業生の参加、グアム育ちの若者によるInstagramライブ中継等総合的なメディアイベントを成功裡に開催出来ました。成果としては、本イベントを通じて、秋祭りとはまた別物の人脈の形成が出来た事が今後の日本人会の財産となり得るでしょう。
また、グアム日本人学校では同様にコロナ渦との闘いの連続でしたが、「グアム日本人学校が目指す学校モデル」を策定し、ITC機器の活用による授業の継続、SRC委員会を通じてのPTAとの対話に重点を置きながらの学校運営が出来たと思います。そして、グアム日本人学校へのサポートを目的とするチャリティゴルフ大会へは、多数の方々からスポンサー支援やプレーへのご参加いただきました事を改めて御礼申し上げます。
最後になりますが、本年度末に3年間の会長任期を全う出来ますことは、各年度の理事各位のご協力と日本人会会員の方々のご理解を頂けたお陰でありまして、心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。
●教育部 教育部 2021年度活動ご報告
教育部
平野 裕一郎
岡本 智明
2021年度の教育部は前年同様青年部理事メンバーとの固い絆を力に、学校改革推進委員会の木村座長の下、コロナ禍が招いた高い壁に立ち向いました。既にその前年に準備を完了したICT教育環境を土台とし、保護者有志の皆様と共に井手校長先生発案による「グアム日本人学校が目指す学校モデル」の実現に取組みました。
また、佐藤会長自ら2021年度のスタート時に「グアム日本人学校の現状と課題」と題し総合企画書を領事館にご提案されました。そして領事館からは、この1年を通じ極めて親身なサポートを頂きました。
なお、コロナ禍を乗り越えて進むこの学校改革の具体的な取組内容につきましては、青年部から詳しくご報告頂くことと致します。
続きまして昨年11月に開催しましたチャリティーゴルフ大会のご報告を致します。 岡本理事のリードにより青年部メンバーと合同で企画検討を重ね、当日は日本人学校から早朝の受付、ご案内係、組ごとの写真撮影、さらにオンライン表彰式の準備と司会進行に 至るまで、教職員の皆様全員でサポートを頂き心温まる大会となりました。コロナ禍での 開催となり、レオパレスリゾートカントリークラブ様に安全な開催にご尽力頂き、本当に お世話になりました。おかげさまで77名ものご参加を頂き、企業様を含め多くの皆様からのご寄付総額は前回を上回る$13,000となりました。日本人会の2021年度決算確定後、前年同様7月を目途に日本人学校への贈呈を行う予定です。ありがとうございました。
最後に今年2月に実施しましたJapan Cultural Exploration in Guam 2022(JCEG2022)につきまして下記の通り実施報告致します。
記
1. 実施内容
去る2月19日から27日までの9日間、JCEG2022は開催に漕ぎつけた。世界的なパンデミックが続き、ここグアムでも2年間中止を余儀なくされた秋祭りに変わるイベントとして、JCEG2022はグアムの人々を対象に、対面での開催を極力避ける形でメディアキャンペーンを展開。日本とグアムの絆を多くの人々に体験頂くイベントを目指して広範で多彩な映像作品群が制作され、それをラジオとTV、各種SNSで集中的に宣伝し、TV放映・オンライン配信を繰返し、日本からのライブとその録画、WebポータルサイトからのYouTube動画を常時オンライン配信。さらに、LIVE from Japanと題したインスタグラムストーリーズが日本各地からグアムへ中継された。
映像作品制作の過程から19世紀後半に始まる日系移民の歴史秘話が紐解かれ、彼らが築き上げたグアムとの絆の系譜を探り当て【THE BONDS BETWEEN JAPAN AND GUAM】は練り上げられた。その一方、ローカル校の生徒と日本人学校の日本文化交流を当地JET卒業生と現役高校生MCがZOOM座談会で演出し、加えて英語落語の桂三輝がグアムに放つオンライン高座が、子供達との躍動感溢れる交流ライブ映像となっていった。
また、インスタグラムでのリポーターは、グアムで暮らしグアムの高校を卒業後日本の大学に進学した学生2人。彼らが辿る冬の日本各地。そこではグアムローカル視点で英語による気の置けないストーリーズが、高揚し胸を締め付けるサウンドと共に参加者の心を捉えて離さなかった。
2.数値結果
(1) TV視聴者数:12,600名(延べ人数)が本TV30分番組を視聴したと予測される
(2) 閲覧者数:特設Instagram フォロワー数: 749名
アカウント閲覧人数:52,997名(2回見ても重複カウントなし)
オンラインポータルサイト
閲覧者数 : 336名
ページビュー : 1,656回
(3) ライブ(オンライン)参加人数:
・日本観光地案内ツアー(ZOOM)参加者数 17名
・JET卒業生講演(ZOOM) 参加者 36名
・英語落語ZOOMライブ参加者 101名
・特設Instagramリアルタイム視聴者数 672名(延べ)
(了)
●青年部
体制 3期目の木村、2期目の藤田真人さん、1期目の武石大吾さん、佐藤康隆さんの4名で青年部の活動、及び連携総括としては、教育部と連携して「日本人学校支援」を行いました。
活動目的と内容、成果と課題【秋祭り】
今年こそ秋祭りを開催しようと、年度初めから入場規制と人数管理が可能なUOGフィールドハウスでの新しい開催を模索しました。7月には秋祭り実行委員会を組織して開催を目指しましたが、8月に変異株が出現。祭りの本質は「体験」であり「実感」すること、この本質を満たす「安全な開催」を行うことは不可能であると判断し、断腸の思いで第41回 秋祭りの開催を断念しました。しかしながら、日本人会の活動に対して、総領事館をはじめ、UOG、そして実行委員会の外部(相談役)の方々のご理解と協力を惜しまぬ姿勢に深い感謝を申し上げるとともに、この秋祭りに掛ける思いが沢山集まることで、40回も開催してこられたのだと痛感いたしました。課題としては、ウィズコロナ・アフターコロナ時代においてより安全かつ効果的な形で体験型リアルイベントの開催方法、周囲の理解、そして協賛集めが大きな課題として残ります。
活動目的と内容、成果と課題【学校支援】
昨年度はオンライン授業作業部会、ICT環境整備に取り組みましたが、児童生徒数の減少を続ける日本人学校支援を本年度も平野教育部長と連携して活動して参りました。この2年間は子ども達の「学びの場」の変化への対応が問われました。これは世界中にある在外教育施設、全てが同じ状況です。昨年着任された井手校長先生の目指す新しい学校像とは何か、子ども達のために何がしてやれるのかを討究し、強い在外教育施設づくりを支援するため、9月に学校改革推進委員会(SRC)を設立しました。組織には学校と日本人会理事だけではなく、保護者にも参加して貰い「背景と変化」から「課題と対策」を深掘りし、3つの事項を中心に活動をしました。① 新しい学校像と授業の内容、そして財政状況を保護者が把握するまで説明会を開催(英語授業・日本語支援・ミックスレッスン)② 現地校への編入時の不安対策(現地校に合わせた成績評価)③ 教育カリキュラムのない幼稚部から小学部入学に向けての日本語習熟度対策。成果としては①では、保護者の理解度向上に貢献し、現地校への離散防止と授業料の値上げに対する理解を得られたと考えられます。②では、日本語教師会(GuNTA)と接見し、今後の生徒同士の交流だけでなく、先生同士の進学相談や成績評価方法にも役立つと期待します。③では、佐藤補習授業校校長が中心となり、家庭での映像教育コンテンツを纏めてもらい、先生方に指南してもらいました。課題としては、全・補・幼の連携、卒業から8月までの期間や放課後を活用した補完授業、外部に対する日本人学校の広報活動、そして継続した寄付集めが残ります。
活動目的と内容、成果と課題【JCEG2022】
JCEG2022では、秋祭りと同じ「子ども達のため、そしてグアム地域の方との文化交流」をスローガンに、日本語教師会のご協力を賜りながら現地校の生徒たちが多数参加する企画を通し、日本人学校が日本文化の発信拠点となれるようお手伝いをさせて頂きました。未来に希望が満ち溢れる子ども達の笑顔には、番組を閲覧したグアム地域の方々も勇気づけられたことは言うまでもありません。課題としては、コロナの状況でリアルイベントを断念せざるを得ず、オンラインイベントとしたい場合、理事会だけでなく周囲の理解、協力と協賛を得るための調整に労力が必要となることがあげられます。
以 上
●文化部
●商工部
●渉外広報部
●総務部
●会計部