天災は忘れたころにやってくる ~台風に備えましょう~ 第1回

 グアムに住む皆さんの記憶に焼き付いて離れない2002年12月のポンソナ台風。筆者はそのころグアムに住んでいませんでしたので、どの程度のものだったかは伝聞でしか知りませんが、かなりすごかったことは想像に難くありません。

 このポンソナ台風を教訓に、今後やってくるかもしれない台風に備えましょうという企画ですが、筆者がポンソナを知らないという大問題が・・・まずはいろいろ調べてみました。

 ポンソナ台風の最大勢力時の中心気圧は、940 hPa、カテゴリーは5段階のうちの大きいほうから2番目の4、10分間平均風力の最大は90kt、直接台風被害による死者はゼロ、けが人は193人だったようです。
今年9月、日本を襲って関西空港を水びだしにした21号(チェービー)、グアムを直撃しポンソナより大きな被害が出ると予測された22号(マンクット)、さらには、9月末に日本を襲った24号(チャーミー)は、いずれも、中心気圧が905~915hPaで、カテゴリーは最強の5で、数字の上では、ポンソナより一回り大きな台風でありました。

 ではなぜ、ポンソナが、皆さんの記憶に、とても、最高に、superduperひどかった台風として残っているのか・・・・・その考察は次回に譲るとして、まずは、発生した台風が本当にグアムに襲来するか否か、またどの程度の風が吹くのか、これを知ることが、台風への備えの第一歩となることから、

台風への備え その1 事前の情報収集

 グアム政府のCORの発表さえ聞けば、それでいいとも言えます。このCORが1になれば、公共機関はすべて休み、そして外出禁止ですので、台風シャッターを閉めて家にこもって通り過ぎるのを待てば、木造の家でない限り、命の危険はありませんし、けがをすることもまずありません。

 でももっと情報を知りたくなるのは人情というもの。テレビやラジオ、ネットなどで情報を得ることができます。現代はネットの時代。ネットをうまく使えばいろいろな情報をタダで得ることができます。

 台風の進路予測は、NOAAのNational Weather Service Forecast Officeや、海軍のJoint Typhoon Warning Centerのホームページをご覧になる方が多いかと思いますが、時間がZulu(世界協定時)で書かれていたりして、見にくい感は否めません。

 筆者は海で仕事をすることもあり、天気予報のほかに、風向きと風力予報をネットで得ています。Windyというサイトで、世界中の10日間の風向きと風力の予測を見ることができます。台風予測サイトではありませんが、図のように台風は(もちろん)風が強いので、はっきりとわかります。進路予測はもちろん、風力も予測できます。日本に行く際、成田はやめて福岡にしようなどという判断もできます。かなり便利ですので、ぜひ一度ご覧になってみてください。

編集委員 中村一樹

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