グアム出産記(編集委員 E.K.) 

 私たちは今年7月にグアムで第一子女児を出産しました。 

 私も妻もともに日本国籍のビザホルダーです。日本に一時帰国して出産するか、グアムで出産するか考えましたが、グアムでの出産を選びました。 

 お世話になったのはタムニングの助産院Sagua Managu Birthing Center です。サービスには大変満足しています。すべて英語ですが、妊娠期間中の診察やクラスはとてもフレンドリーでした。出産当日は入院から陣痛、分娩、その後退院まで一貫して同じ部屋で過ごせるため、部屋移動のストレスがなく、リラックスして出産することが出来ました。 

 グアムらしいと言えるのでしょうか、台風9号が直撃をぎりぎりで免れて通過した日の夜、予定日より1週間早く破水し、入院しました。低気圧は副交感神経に作用して産気づくことがあるそうです。グアムの場合、台風が最接近すると外出不可となるため、コンディション発令と同時に臨月の妊婦はGMHに入院して備えるよう指示が出されます。 

 幸運なことに特に問題を持たずに産まれた娘は、生まれてすぐに裸のまま母親の胸に抱かれ、肌で体温を感じ、心音を感じ、乳を飲むことが出来ました。1時間以上そのままで時を過ごし、必要最低限の処置はそのあとスタッフにより手際よく行われました。この生まれた直後の母子の濃密なスキンシップの時間はゴールデンアワーと呼ばれ、親子の心と体すべてにとって非常にポジティブな作用があると妊娠中に受けたクラスで聞きました。 

 また、こちらでは通常出産の場合、産後丸一日で退院します。今年、英国のキャサリン妃が出産された際も、産後16時間で退院し、元気で闊達な姿が報道され、それを見てとても勇気づけられました。私たちも前日に産まれたばかりの新生児を自宅に連れ帰り、早速日常生活を再開させましたが、なにかとても自然なことのように感じました。出産とはこんなにもシンプルで自然な出来事なのかと、これまで持っていたイメージとのギャップを感じました。 

 出産後必要な事務手続きについて(これからグアムで出産される予定の方の参考になれば) 

 
1 病院が発行する出生証明書 

産後2時間も経つとこの書類作成のため新生児の名前を聞かれます。スペルも合わせてあらかじめ決定しておいた方が良いです。病院発行の出生証明書は公文書ではありません。 

 
2 当局が発行する出生証明書(公文書) 

Department of Public Health(保健局)にて生後2週間ほどで入手できます。場所はマンギラオのKFC隣、Office of Vital Statisticsという窓口で一部$5です。 

 
3 日本の出生届 

日本国総領事館で必要書類(出生届書、出生証明の和訳)を記入します。他に申請に必要なのは、②の出生証明×2部と日本人である母または父のパスポートおよびビザです。生後3ヶ月以内の手続きが必須。 

 
4 SS申請 

SS OFFICE で申請書を記入します。申請に必要なのは、②の出生証明、新生児聴力テストの結果、申請する親のSSカード、パスポートおよびビザです。(すべて提示のみ) 

※聴力テスト(NEWBORN THEARING SCREENING)は出産した病院が行い、書類を発行します。 

 
5 健康保険加入申請(グアム) 

各保険会社に申請書を提出します。STAY WELLの場合、申請に必要な出生証明は①でOKでした。生後小児科の診察があるため、生後1か月以内に保険に加入しなければその診察代を負担しなければならなくなります。 

 
6 健康保険扶養家族申請と出産育児一時金請求(日本の健康保険に加入している場合) 

共に申請書を提出します。申請に必要な出生証明は①でOKでした。 

編集委員 E.K.

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