グアム不動産事情
不動産が高騰しているグアム島。
マイホーム購入や引っ越しを考えている方はそのタイミングに悩むところじゃないでしょうか?そこで今回はブルーパシフィック不動産の庄子さんに現状を伺いました。
「コロナ以降グアムの不動産事情はどのように変わりましたか?」
一番気になるその価格について。
グアムの不動産全般に言えることですが、間違いなく上がりました。コンドミニアムは2021年の中間価格では26万5千ドルとなっており、前年比23パーセントの上昇が見られます。一戸建ての中間価格は2021年で38万ドルと前年比13.9パーセントの上昇が見られました。2010年の一戸建ての中間価格が20万6千ドルだったのに対し、2021年の戸建の中間価格は38万ドルであることを考えるとこの10年で2倍に近づく勢いとなっております。(2021, Siska S. Hutapea, Cornerstone Valuation Guam, Inc. より引用 All rights reserved by Cornerstone Valuation Guam, Inc. )
価格上昇の理由は?
様々な理由がありますが、建設コストの高騰、米軍移転に伴う海外からの投資家の期待値が引き続き高いこと、コロナ禍に関しては、銀行金利が一時的に安くなったことと、政府から給付金や休業・失業補償などの一時金により頭金が捻出できたことにより購入者が増え、売り物件が減り価格をつり上げております。戸建の開発にかかる許認可関連も様々な規制の影響で簡単に立てられなくなっており物件数が足りなくなっているのも影響しております。
内見に関して変化はありましたか?
2020年3月に公衆衛生緊急事態が宣言されたことにより、グアム島内においては、エッセンシャルワーカー以外は外出禁止となり、数ヶ月間は不動産の内見はできない状況となりました。また、コロナ禍でグアムへ来るハードルが高くなったため、物件の購入や賃貸物件探しで日本から物件の内見にお越し頂いた方は皆無でした。業務が再開されてからは、内見を行う前にコロナに関する宣誓書への署名、消毒やマスクの徹底、クライアント様をご案内する際の車は別々など、感染対策の実施を遵守いただきました。ご成約頂いた方の中には動画による内覧・ご成約もあり、一度も直接お会いすることなく入居頂くこともありました。日本からの不動産購入者は円安も影響して、物件購入はかなり減っている印象です。しかしながら、グアムに不動産を保有している日本人の方はこのタイミングで売却されている方が多かった印象です。
来年以降の見解は?
未来は予言でできませんが、今年に入り、銀行の住宅ローン金利が5%台に上がり、融資で物件を購入する方が減り始めている状況が感じられます。住宅の販売数は少しづつ減り始めておりますが、物件価格が大幅に減少することは考えづらいです。
ちなみにタモン・タムニング地区でレンタルする場合、2LDKで平均月いくらぐらいですか?
相場観としては、タモン地区の多くの物件は米軍の賃貸需要を見越して月額$2205〜募集をかけているオーナーさんが多く、タムニング地区ですと、地元の方と米軍に募集をかけているオーナーさんと混在しているので、価格帯で言うと安いもので月額$1000から$2450がイメージとなります。もちろん光熱費などのインフラも上がっているので、昔は結構あったのですが、光熱費込みの物件はほとんど見かけなくなり、最近では月額$1000以下の物件を探すのも苦労してしまいます。
最後に、家の購入を考えている方にアドバイスをお願いします!
このグアム不動産の10年間の値上がりを見ても、一戸建て新築を50万ドル以下で購入できた時代はなくなりつつあります。ただ、日本と比べアメリカの不動産は資産価値が高いですし、グアムの平均世帯収入では新築物件は手が届きにくくはなっておりますが、コンドミニアムや中古の一戸建ては場所によってはまだまだお値段がお手頃ですので、後になって買っておけば良かったにならないよう判断が必要になりそうです。
ニックさん、詳しくお答えくださりありがとうございました。
ニック庄子 Associate Broker (Lic No: RB-640), Blue Pacific Realty
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